私は13年9ヵ月の間、自費出版を主に扱う出版社に勤めていました。200冊以上、自費出版を手掛けてきましたが、どうしても腑に落ちないことがありました(この場合の自費出版は、書店流通を前提としたものです)。
その疑問とは、ズバリ「自費出版で作った本は誰のものなのか?」ということです。
自費出版ですから、出版に当たって著者は制作費の負担をします。本を作るための費用を負担するのですから、「出来上がった本は著者のもの」というのが一般の常識だと思います。例えば、家を建てる時、完成した家が住宅会社のものだったとしたら、おかしいと思いませんか?そんな非常識が出版業界では当たり前にように通用しているのです。
更に、本は書店で販売されることで利益を生みます。その利益は、なんとすべて出版社が受け取るのです!「印税を支払っている」という出版社もいるかもしれませんが、それは出版社が制作費を負担する商業出版の場合には当てはまりこそすれ、自費出版では当てはまりません。他人の物を売って売り上げの10%しか利益を戻さないなんてあり得ません。
もうひとつ変なのことがあります。自費出版では、刊行後、「著者は作った本をお金を出して買わなければならない」のです。それも定価の8掛けで!?これって列記とした「二重取り」です。
自費出版をやっている出版社は「出来上がった本は出版社のものである」といいます。だからこそ「書店に流通して販売しているんだ」と……。
私が勤めていた会社の社長は「これは民間の契約なんだから、当人同士が納得していれば問題ないんだ」と胸を張っていっていました。しかし、ここに書いたように、その理屈は一般社会では到底通用しないものです。私は最後まで納得することができませんでした。本の所有権の帰属問題は、現在でも自費出版のトラブルの大きな原因となっています。
あなた出版社では、「出来上がった本は、すべて著者の所有物」と考えます。Amazonで販売する場合でも、実売計算で30%の印税をお支払いします(Amazonの売り上げを折半します)。
これは「自費出版のトラブルに対する私たちの答え」です。
